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【二次創作】ラブライカが「гипноза[Gipnoza]」(核P-MODEL)を聴く話

「ミナミ!」
と、私の名前を呼ぶのは、私と同じ、美城プロダクション所属のアイドル、アナスタシアちゃん。二人組アイドル・ユニット「ラブライカ」では、私の大切なパートナーです。
 そんなアーニャちゃん、今朝はいつもよりも楽しそうな顔をしています。ライブのお仕事の時はまるで氷の妖精みたいに綺麗なアーニャちゃんだけど、時おり見せるこういうはしゃいだ顔も、年相応な魅力があって、とっても可愛いなあ。
「おはよう、アーニャちゃん。なんだか今日はゴキゲンみたいだね。何かいい事でもあったの?」
「ハイ♪・・・アー、ミナミ、いま時間大丈夫ですか?」
「うん。レッスンまではだいぶ空き時間があるから大丈夫だよ。どうしたの?」
「この前、街で買い物をしていた時に、気になるCDを見つけて買いました。そのCDをミナミと一緒に聴きたくて、今日は事務所に持ってきました」
「そうなんだ。うん!それじゃ、そのCD、今から一緒に聴いてみよっか」
「ダー♪」
「アーニャちゃんが普段どんな音楽を聴くのか、私も知りたかったしね!それで、CDって?」
「ハイ!コレです!」
「え゛っ・・・・」


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□гипноза [Gipnoza] / 核P-MODEL (2013)

 音楽家・平沢進の別名義個人ユニット“核P-MODEL”の9年振り2枚目のオリジナル・アルバム。
 ソロ名義での神話を思わせるシンフォニックな作風とは一味違い、打ち込み電子音ノイズ音をP-MODEL的ピコピコメロディとして編み込んだ、実にハードにテクノテクノした1枚となっている。「これがテクノだ」
 謎の物質「太陽系亜種音」にまつわる独自のストーリーも展開されているが、どこか痛烈な社会風刺として深読みしたくなるような部分もあったりして、平沢進が紡いできた世界観を思う存分堪能することができる。
 ちなみに平沢進がアナスタシアの中の人のラジオに出演した時に宣伝していたアルバムがコレである。


 どうしよう。思ってたのとだいぶ違う・・・。

 ええと、タイトルは・・・?うーん、読めない。何かの記号にも見えるけど。あ、でもちっちゃく英語が書いてある。「ぎぷのざ」、でいいのかな?アーティスト名は核P-MODEL・・・。あまり聞いたことないけど、そういうバンドなのかな。後で調べてみなくちゃ。ジャケットには、白黒のマーブル模様を背景にして、黒くて変わった服を着た男の人が立っている。目をがっと見開いて、ちょっと恐いかも。
 う~ん。それにしてもこのCD、何から何まで怪しいなあ。音楽に詳しそうな李衣菜ちゃんなら分かるけど、これをよりによってアーニャちゃんから手渡されるなんて、ギャップがありすぎるよ~!
「ミナミ?じっとCDを見て、どうしましたか?」
「え?あっ!ううん!何でもないの!」
 いけないいけない。色々と予想外すぎて、少し固まっちゃってたみたい。
 アーニャちゃんには色々と聞きたいことがあるけど、まず何から聞いていくべきなのかしら。
「ええと、アーニャちゃん?」
「なんですか?」
「アーニャちゃんは、普段からその、核P-MODEL・・・さん?の曲、聴いたりするの?」
「いいえ。これが初めてです」
「そうなんだ。じゃあもしかして、前から知っていたわけでもなかったりする?」
「はい、この前お店で見つけるまで、何も知りませんでした」
「そう。お店で・・・。そういえばこれ、どこで見つけたの?タワ○ーレコーズとか?」
「中野ブロードウェイです!」
「中野ブロードウェイ!?アーニャちゃん、ブロードウェイに行ったりするんだ!」
「ハイ!ブロードウェイは色んなものがあって、とても楽しいです!今度、ミナミも一緒に行きましょう♪」
「う、うん。いつかね。それでアーニャちゃんは、どうしてこのCDが気になったのかな?」
「これは日本のミュージシャンのCDです。でもタイトルはロシア語です。とても珍しいですね」
「へ?ロシア語?」
そう言われて、もう一度ジャケットを見てみる。
「・・・あっ!ホントだ!最初は分からなかったけど、よく見たらこれ、キリル文字だね!」
「そうです!」
 なるほど。たしかに、日本のミュージシャンが自分の作品にロシア語のタイトルを付けるのは、かなり珍しいかも。それならアーニャちゃんが興味をもつのにも頷けるよね。
「あと、この人が、とってもチャーミングです!」
「チャ・・・!ま、まあ、見ようによってはそうかも」
 何だかアーニャちゃんの感性がよく分からなくなってきちゃった・・・。
 でも。ジャケットは物凄~く怪しいけど、実は案外聴きやすい音楽だったりするのかも。うん!まずは聴いてみなくちゃ何も分からないよね!ちょっと恐いけど覚悟を決めて、美波、いきます!
「よし、それじゃ、早速聴いてみよっか」
「ダー♪」
「あ、そういえばアーニャちゃん。このCDのタイトル、ロシア語でなんていう意味なの?」
「гипноза、アー・・・『催眠術』ですね」
「穏やかじゃないなあ・・・」

 CDを事務所のステレオにセットする。
「楽しみですね、ミナミ」
「うん。私は、ちょっとドキドキもしてるけど・・・。それじゃ、再生するね」
「ハイ♪」
 ジャケットの裏を見てみると、いちばん最初の曲がこのアルバムの表題曲みたい。核P-MODELさん・・・一体どんな音楽なんだろう。
 この雰囲気からすると、なんとな~くロックっぽい気がするけど。


1. гипноза (Gipnoza)

「ワー!カッコイイですね、ミナミ!」
「う、うん。そうだね」
 アーニャちゃんの言うとおり、たしかにかっこいいことはかっこいいんだけれど、ちょっと激しすぎるというか、ハードすぎるというか・・・。
 ジャンルとしては、テクノとか、そういう電子音楽系の分類になるのかな?
 どう表現したらいいのか分からないけど、たくさんの種類の音が入り混じって、洪水のように頭の中に絶えず流れ込んでくる。全体的に、金属とか、電流とかを思わせる音。
 うーん。何だかちょっと物騒な感じだなあ。
「歌、とても上手ですね」
「うん。すごく綺麗な声だよね。裏声とかも綺麗だし」
「ハイ。アー・・・。でも、歌詞が難しくて、少し分かりづらいですね」
「たしかにそうだね。これは私でも難しいかも。そうだ。歌詞カードも見てみよっか」
 そうして、歌詞カードを取り出し、開いてみる。
 ・・・ん?
「『太陽系亞種音 гипноза編』・・・?」
 結構長めな文章が、歌詞カードの最初の見開き2ページに亘って書かれていた。
 アシュオン、ビストロン、ジープン島、スポット、毛糸帽の男、πドゥアイ現象、PEVO星人・・・。
 え、何なのこれ・・・?見慣れない単語ばかりで・・・。
 まあ、いいや!どうせ考えても分からないから、これは後回し!
「・・・ええと。こんな歌詞みたいだね」
 本を読むように歌詞カードを開いた両手を、横に座るアーニャちゃんの方に滑らせる。それを確かめようとアーニャちゃんの顔が近づいたとき、ふわっと漂うシャンプーの香りが鼻の奥をくすぐった。
「ンー・・・。難しい言葉ばかりですね・・・」
「うん。やっぱりこれは、私にも難しいみたいだね」
 私たちが歌っているような歌の歌詞とはまったく違う。
 言葉選びも独特だし、全体的に脈絡がなさそうだけど、実際は何かメッセージがありそうにも見えて・・・。どうも歌のテーマがつかみづらいなあ。
 歌詞欄の横には、ジャケットにも映っていたあの男の人が、眼をガッと見開いて立っている。
 きっとこの人が核P-MODELさんの中心人物なんだろうし、たぶん歌ってるのもこの人なんだろうけど、その表情からは少しも真意が読みとれない。
 ・・・ちょっと不気味。

 1曲目は、あっという間に終わった。本当、もの凄い曲だったなあ・・・。
「・・・凄い曲だったね」
「ハイ。私たちの音楽とは違っていて、面白いですね」
「うん。私もアイドル活動を始めてから、今までよりも、いろんな人の曲を聴くようになったけど、こういう音楽を聴くのは初めてかも」
「でも、あまりロシアとは関係なかったですね・・・」
「あ。言われてみればそうだね。うーん・・・」

 なんでタイトルがロシア語だったんだろう?


2. それ行け!Halycon

「面白いメロディーですね!」
「うん・・・。すっごいピコピコしてるね。たしかこういう曲って、『電波ソング』って言うんだっけ。そういえば、杏ちゃんの歌とか凸レーションのみんなの歌も、こんな感じでピコピコしてるよね」
「ダー。アーニャ、その2つの曲、両方とも好きです!みんなのかわいいところが、よく出ていますね」
「うん。両方とも、とっても元気いっぱいでかわいい曲だよね。私も好きだよ」
 でも核P-MODELさんの曲だと、ピコピコした音はかわいいというどころか、かえってアヤしい感じに聴こえます。
 それにしても・・・。

『カーボン臭 ガスタンクは空 天変地異まで30分』
『催眠ショー 陸海空から点検される人間像』

 これまたもの凄く強烈な歌詞だなあ・・・。

『Halycon ヒト化のHalyconまだ LaLaLee』

 『Halycon』って何のことなんだろう?さっきの文章にちらっと出てた気がするから、やっぱりアレも後で読んでみなくちゃダメみたい。

 そんな2曲目もあっという間に終わった。もともと短い曲みたいだけど、最初から最後まで畳みかけるような勢いのある曲でした。
 そういえば、アーニャちゃんは聴き慣れない音楽にもあまり戸惑うことなく、すんなりと受け入れてるみたいで凄いなあ。
 私はジャケットとかから変なイメージを持ってその印象のまま聴いちゃってるけど、そういう先入観みたいなのってあんまりよくないのかも。たしかにアヤしいのは別として、実際、音楽としては本当に面白いし。
 そういえば、1曲目もそうだけど、これ、ライブでどうやって演奏してるんだろう。
 ていうか、核P-MODELさんって、ライブとかやるのかな?
 うーん。ちょっと気になる・・・。


3. 排時光

 核P-MODELさんの曲を聴いてると、なんだか心がソワソワして、落ち着かなくなっちゃうけど、それはもしかしたら、どんな歌なのか、どんな曲になるのか、聴いててもまったく予想ができないからかも。
 この歌も、イントロからどう続いていくのか予想もつかなくて、はじめの時点で、少し緊張感みたいなものが生まれるような気がする。
 ある意味、これも、引き込まれる音楽ってことなのかも。
「この曲は、少しだけ、恐いですね」
「そうだね。前の曲よりも、もっと不気味な感じがするね」
 最初の2曲と比べると、この曲は暗~い雰囲気。
 流石のアーニャちゃんも、これは少し恐いみたい。
 ・・・こういうことを言うのはあれだけど、ここまで聴いてみて、核P-MODELさんの曲は、どこか人間らしくないというか・・・。うまく言えないけど、とっても“冷たい”感じがするなあ。嫌いとかそういうんじゃなくて、素直にそう感じただけで。
「・・・でも、歌はホントに上手だよね」
「ダー。ファルセットが、とてもキレイです」


4. 白く巨大で

 「うわあ・・・。なんだか、壮大だなあ・・・」
 前の曲とは全然違う。音がどこまでも広がっていく感じ。
 最初は囁くように歌って、サビでは淀みない澄んだ裏声を響かせる。この歌声も、とても綺麗で・・・。
 これまでの曲では、ちょっと物騒に感じていた、電気の流れるような音や、金属を叩いているような音も、この歌だと、どこかやさしく聴こえてくる。
 何だろう、すごく、不思議・・・。
「とてもキレイで、ロマンチックな歌ですね、ミナミ」
「ロマンチック・・・。うん。そうだね、アーニャちゃん」
 それにしても―。
「『来る 悠久の未来はキミ次第』・・・か」
「・・・とても、元気が出る歌詞ですね。これからも、前に進もうという勇気が湧きます」
「うん!そうだね、アーニャちゃん!これからのことはまだ何も見えないけど、私たち次第で、未来は思うように変えられるんだよね!」
「ハイ!アーニャも、ミナミと一緒に未来をつくっていきたいです!」
 そう言って、笑いあう私とアーニャちゃん。
 今まで、少し難しい歌詞ばかりだったけれど、この言葉は、私やアーニャちゃんの心の中にも、ストレートに伝わってきて・・・。
 なんだか、普通に感動しちゃった。
 核P-MODELさんの曲はどこか冷たく感じてたけど、こうして、やさしくて、温かい歌も歌えるんだ。
 核P-MODELさん、というか、あの男の人かな?強烈な歌詞書くし、見た目もアヤしいし、もしかしたら恐い人なんじゃないか、なんて思ってたけど、この歌を聴くと、本当はものすごくやさしい人なのかも。
「私、この歌好きかも」
「ダー!アーニャもです!」


5. Dμ34=不死

 前言撤回。
 やっぱり核P-MODELさんはアヤしくて、恐いです。
 この曲、違う音楽を部分的に切り張りしてる作ってるようにも聴こえるし、曲調も突然変わったりして、まるで、いつまでも安定しないみたい。
 歌も、なんだか歌いづらそうなメロディーだし、これまで以上に、聴いてて不安になってきちゃうよ。

『Qz42=無限』
『Dμ34=不死』
『ЯИ9Ж=終了』

 うーん・・・。一体、どういう意味なんだろう。もう、あれこれ考えても無駄な気もするけど・・・。
「アーニャちゃん・・・。歌詞、分かる・・・?」
「アー・・・。分からない言葉ばかりで、アーニャには難しいですね・・・」
「だよね・・・」


6.Dr.древние(Dr.Drevniye)

 あ、またゆったりした曲。
 ・・・うん。これは少し落ち着いて聴けそうかな。
 タイトルのDr.древниеって、そういう人がいるのかな?
「ねえアーニャちゃん。『древние』って、どういう意味?」
「древниеは、アー、『大昔の人』です」
「ふうん。大昔の人・・・」
 割とおとなしめの曲だけど、歌詞は相変わらずだなあ。
 あれ、でも・・・。

『街を占める 張子の虎』
『思慮を奪う厳つい声で』
『取るに足らぬ者を定め』
『選択肢の沼でキミは溺れ』

 なんとなく。私にも少し憶えがあることが、ふと頭をよぎる。
 ひょっとしてこれって・・・。
 ずっと意味がわからないままでいたけど、もしかしたら今までの聴いた歌にも、本当はしっかりとしたメッセージがあったりして・・・?
 実際はどうなのかは、私にはわからない。
 けど、核P-MODELさんの音楽がどういうものなのかは、なんとなくだけど、わかってきたような気がした。


7. Parallel Kozak

「7曲目、パラレル、コ・ザ・ク?ん、あれ?歌詞がない・・・ってことは、どうやら歌がない曲みたいだね」
「インストゥルメンタルというものですね」
 ポッ♪ポッ♪という点滅音に続いて、これまでの曲にもあったような電子的な音の重なりが、グルグルと渦巻くように、一気に耳に流れてくる。
 機械が叩いているみたいに少しも乱れないパーカッションの音色も目立っていて・・・って、あれ?
「ねえアーニャちゃん。この曲、なんだかリズム取りづらくない?」
「ダー。どこかでテンポがズラされて、うまく曲に乗れませんね。ドラムがだだだだん♪と鳴った後にズレている気がします」
「そうそう。その時にまたテンポをつかみ直さなきゃいけなくて。・・・なんだかしっくりこないね」
「でも、гипноза・・・『催眠術』という名前のアルバムにぴったりな曲だと思います」
「ああ、たしかに。きっと音楽で催眠術をやるんだとしたら、こんな感じの曲になるかもね」
「頭がグルグルとしますね。・・・アー、でも。なんだか、少しからかわれてるような気分にもなりますね」
「うふふ、そうだね。もしかしたら私たち、最初から核P-MODELさんに遊ばれちゃってるのかも」
 ここまで聴いてきて、私も流石に慣れてきた。
 核P-MODELさんはきっと、ありきたりな曲は作りたがらないアーティストなんだろうな。


8. Alarm

 タイトルそのまま、目覚ましのアラーム音が響く。さっきの曲とはうって変わって遊んでるような感じもなく、もの凄く緊迫した雰囲気のある曲。
 気づけばもう8曲目だし、終わりが近づいていることもなんとなく感じられる気が。
「わあ。サビ凄い・・・、高い・・・」
「この人の歌には、強い力がありますね。思わず、引き込まれてしまうような・・・」
「うん」
「でもどこか、絶対に近づくことはできないような、そんな気もします。聴く人が近づくのを、拒絶しているみたいで」
「うん。アーニャちゃんの言いたいこと、私も分かるよ」
 私たちアイドルは、仲間とレッスンして一つのステージを作り上げて、ライブではそのステージを観客の皆さんと一体となって楽しみます。このライブでの一体感は、アイドル活動の大きな魅力だけど、核P-MODELさんの音楽は、そもそも聴く人との一体感というものを最初から考えていないような。なんとなく感じたのは、そんな印象。
 でも、聴く人を完全に無視してるわけではなくて、その音楽を聴いてどうするのかというところは、私たちに任せられてるような気もするし。
 きっと聴いた人によって、感想とかは全く違ってくる。そんな音楽なんじゃないかな。


9. 109号区の氾濫

「ファルセットを使って歌うのが、核Pさんの特徴みたいですね」
「『核Pさん』?」
「ダー!核P-MODELさんだと、少し長いので、それを縮めて、『核Pさん』です!」
「あはは・・・。でもまあ、たしかに裏声もキレイだし、こういう歌い方する人は少ない気がするから、余計に特徴的だよね」
 それにしても、今度は「109号区」か・・・。また難しい言葉が出てきちゃったなあ。
 なんだか、核P-MODELさんの音楽や歌詞って、独自の設定があってSF映画みたいだなあ。
 ・・・ん?SF映画?
 あれ。なんだか、そういうSFの世界の物事だと考えれば、この「109号区」もそうだし、「Halycon」とか「Dr.древние(Dr.Drevniye)」とかの、他の聴き慣れない単語も、すんなりと腑に落ちてくるような・・・。
 もしかしたら、難しい歌詞を自分で翻訳しようとするから余計に分からなくなってきちゃうのかしら。
歌詞は、そういう物語があるんだとして言葉を素直に受けとって、SF作品を楽しむみたいにして聴けばよかったのかも。
 本当はちゃんとした意味やメッセージがあるんだろうし、歌詞を表面的に受け取るのは、核P-MODELさんの本意じゃないかもしれないけど・・・。
 でも、SF作品を楽しむような聴き方は、私たちみたいに、初めて核P-MODELさんの音楽を聴く人が、曲を楽しめるきっかけにはなるんじゃないかな。


10. Timelineの東

「最後の曲だね」
「もう、最後の曲なんですか?あっという間、でしたね」
「うん。あ、この曲、なんだか、アジア~って感じがするね。東南アジアの国の民族音楽みたい」
「ダー。アーニャは、アー、ユーロビート・・・ですか?そういう音楽を連想しましたね」
「あ、たしかにそれっぽいところもあるね!うーん・・・例えて言うなら、『未来の民族音楽』・・・って感じかな」
「ミナミの言うとおりですね!」
 今まで、緊張感のある曲や、暗くて恐い曲が多かったけれど、最後の曲は曲調も明るくて、晴れ晴れしている。やっと青空が見えてきたって感じ。
 なんか、もの凄くエンディングにふさわしい曲だなあ。




「終わり、ですネ?」
「うん。終わったね」
「・・・私、『гипноза』という、ロシア語のタイトルに魅かれただけで、他のことは何も知らないのに、このアルバムを買って、ここでミナミと一緒に聴きました。すると、このアルバムには、今まで出会ったことのない音楽がたくさんあって、聴いていくうちに、まったく新しい世界が見えたような気がしました。ミナミは、どうでしたか?」
「うん。私もこういう音楽を聴くのは、生まれて初めてだけど、こういう音楽や表現の仕方があるんだって、すごい勉強になったよ。それも、アーニャちゃんが、このアルバムを事務所に持ってきて、一緒に聴こうって言ってくれたからだね。ありがとねっ、アーニャちゃん☆」
「アーニャも、ミナミと音楽の話ができて、とっても楽しかったです!今度は、ミナミの好きな音楽、アーニャに教えてほしいですっ」
「あ、それもいいね。じゃあ今度、私のオススメのCDとか持ってくるから、その時はまた一緒に聴こうね」
「ハイ!」

 核P-MODELさん・・・。色々と謎の多いアーティストさんだけど、やっている音楽は興味深いところもあったし、こういう面白い表現をしている人は、私の知らないところで、まだまだいるんだなあ。
 あ、そういえば、歌詞カードの最初のページに文章が書いてあったっけ。
 意味が分からない言葉ばかりだったから、後回しってことにしたけど、それもSF作品だと思って読んだら、案外、普通に読めるのかも。
 歌詞を解釈するためのヒントも書いてあるかもしれないし。ちょっと、読んでみようかしら。
 ええと、『太陽系亞種音гипноза編、盗まれたアシュオン』―。
 うーん・・・。
 うーん・・・。

2016-02-01 19:00 : 二次創作 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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筆者紹介

シバケン

Author:シバケン
Base:秋田消滅可能性都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

筆者近言

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